カツオ!と聞くと『日本』って感じしませんか?
サザエさんでも登場しますしね。。。
そんなカツオって、実はキリバス人のおかげなんです。。。
どういう事か??
そんなキリバス人とカツオ・・・更には日本の漁師が今後どうなっていくのか・・・について紹介したいと思います。
キリバス共和国
出典:https://www.dominic.ac.jp/elem/blog/999/
キリバス共和国は人口約11万人で、太平洋にあるギルバート諸島、フェニックス諸島、そしてライン諸島の一部等を領土とする国で、イギリス連邦加盟国になります。
キリバスは、世界で最も早く日付が変わる国で、33の環礁(大洋中に発達してできる環(わ)の形をした珊瑚礁)で作られています。
出典:http://www.bians.jp/birth/world/oceania/Kiribati.html
しかし近頃の温暖化で、水没危機に陥っています。
そんなキリバス人が日本のカツオにどんな関係があるのでしょうか?
日本とキリバスとの関係
キリバスと日本って関係なさそうですが、実は深い歴史があります。
明治~大正にかけ、日本の南洋貿易の相手はキリバスでした。
しかし太平洋戦争時には、日本軍により占領され、首都のタラワがあるベシオ島は激戦地となります。
日米両軍に多数の死傷者が出たとされる激戦地が、キリバスなんです。
国内を走る車の99パーセントまでが日本の中古車、クリスマス島のおいしい塩の輸出
そんな日本とキリバスですが、1979年の独立以降は非常に重要な開発パートナーとして日本の地位が確立されました。
キリバス国内を走る車の99%は日本の中古車ですし、キリバス島の塩の輸出は日本が主です。
それに、日本企業によるマングローブ植樹などの支援も行われていて、キリバスと日本はとても友好関係にあるので、旅行の際には特に日本人は歓迎されるようですよ。
日本のカツオはキリバス人が釣っている??
日本のカツオ水揚げ量が全国1の港は、静岡県の焼津港です。
じゃ、漁師さんも日本じゃん・・と思いきや、なんとカツオを釣っている漁師はキリバス人ばかりなんだそうです。
焼津港のカツオ漁師
日本人 250人
キリバス人 270人
ん??
日本人の漁師よりキリバス人の方が多いんです。
これは、先程もキリバスが水没危機に直面しているという話に関係していています。
キリバスは2050年までに国土の8割が海に沈むと言われています。
温暖化の影響でどうしようもない状態の中、キリバス人として何が出来るかと考えたところ、キリバスでは漁業が盛んだという事に着目。
日本人もたくさん魚を食べるので、漁業は必要。
しかし、漁師を希望する日本人が減っているので、キリバスの人たちがその漁業の技術を生かせるのでは?という事から、キリバス人が日本で漁業を率先して行っているんです。
日本の漁業のうち、特にカツオの一本釣りともなると、後継者不足も深刻です。
そんな中、率先して働いてくれるキリバス人は、カツオの一本釣りの救世主ともなるはず。。。
そうしてカツオ漁師養成学校を設立して、日本語の授業と一本釣りの技術を学び、優秀な生徒は日本でカツオ漁師になれる為、希望者も多いというわけです。
自分の国なのに、『漁師』という仕事に憧れない日本人が多いというのもなんだか悲しい現実ではありますが。。。