「鍼を打つとしんどくなった」「私の身体には合わなかった」など、周りで鍼を打たれた経験者の方に話を聞くとこういう内容の話が、一度は飛び出してくるのではないでしょうか?
今回は、知り合いの鍼灸治療師さんから調査した事を記事にしてみました。
確かに鍼を打つと「好転反応」が見られる患者さんはいらっしゃいます。」と、鍼灸治療師さんはおっしゃっています。
でも、しんどくなるから駄目だ、と考えてしまうのはちょっともったいない話です。
ここで鍼灸の知識を少し取り入れて、今ある身体の悩みを解決させる手段の中に鍼灸治療を取り入れてみてはいかがでしょうか?
鍼の好転反応とは
「好転反応」とは鍼灸師の方が使われている用語のことで、施術を受けたあと身体がだるくなったり眠気に襲われたり、吐き気や頭痛など人によってさまざまな症状が見られる事を言います。
どういった方に出やすいかというと、身体の筋肉がガチガチに強張っている人や疲れが溜まっている人、また初めて鍼灸鍼を受けられる方によくみられやすいですね。
どうしてそんな反応が出てしまうのかというと先生の技術が悪い、自分の身体には合わないとかそういったことではなく、身体の自然な反応なのです。
四六時中、身体の中では血液の循環が滞りなく流れており、脳との連携を保っています。
ですが、いきなり外部から刺激を受けると脳は「身体に傷をつけられた!」「早く治さなくてはいけない!」と判断し、その傷つけられた部分に傷を治すために血液を送り込み、治療を開始します。
この身体に傷をつけていると判断されたのが鍼ですね。
わかりやすく例をあげると。。。
- 肩こりがひどく頭痛もしてきたから整骨院に行ってみると、先生に鍼灸治療を勧められたのでやってみた。
- 痛みが出ている肩と頭痛に利く経穴(ツボ)に鍼を刺した
- 身体の中では、「傷つけられた!」と脳が判断し治そうとする
- 身体の中は血液の流れが急に早くなり大忙し
- 鍼によって傷つけられた部位が普段から痛みが出ている場所なので、もともとの痛みも一緒に治る
簡単に例えるとこんな感じです。
イメージ出来そうですか?
身体の中では治そうと必死なので血液をどんどん回して治癒にあたります。その活動が、人によってはだるさや眠気、吐き気や頭痛などの症状となって現れるのです。
なので症状が悪化した!鍼は私には合わない、となるのではなく、身体ががんばって治そうとしている活動だと思ってください。
鍼の好転反応の期間が気になる!いつまで続く?
基本的には人によって様々ですが、長くても2~3日ほどで消えます。
身体の中の血液が、治ってきたなぁと判断し、徐々に落ち着きを取り戻すまでは安静にしていましょう。
好転反応がでている間は、激しい運動・飲酒・鎮静剤の服用はさけてください。
激しい運動は貧血を起こしてしまう場合がありますし、飲酒は血液の流れが普段より速いため、肝臓により負担をかけてしまうからです。
それに、お酒が回りやすくなり、酔いやすくなる方もいらっしゃいます。
鎮静剤の服用は身体の中の働きが妨害されてしまうので、「好転反応」が長引く可能性がありますので、好転反応が辛いときは、軽くストレッチをしてみましょう!
軽いストレッチをする事により症状が緩和する事は多いです。
どうしても症状が取れないときは、担当してくれた先生に相談してみましょう。
特に慢性的な症状をお持ちの方は、その分だけ治すのに時間がかかりますが、「好転反応」がずっと続くわけではありません。
ご自身の身体にあった治療法を、先生と一緒に見つけていきましょう。
もともとの痛みが増す場合や頭痛もある?
好転反応の症状の中に、『更に痛みが増す』といった場合もあります。
1回の施術では緩みきらなかったほどの筋肉の強張りがあると、痛みが増す場合もあります。
これも通常では2~3日で収まりますが、3日以上たっても痛みが変わらなかったり引かない場合はもう一度、痛みが強く出ているときに先生のところにいって、施術を受けるとピタリと筋肉が緩み治ることがあるんです。
一般的には3回ほど治療を受けると身体が慣れていき、好転反応も徐々にでなくなるので安心して下さい。
(ただ、脳や骨に異常がある場合は反応がずっと続いている場合があるので、先生に必ず相談してください。)
まとめ
「鍼を受けたらしんどくなる」「自分には合わなかった」と言われている方が周りにいらっしゃるかもしれませんが、それは勘違いです。
身体の中で一生懸命治そうと頑張っているんだとわかれば、「好転反応」も怖くありませんね。
それでも最初は怖いと思いますので、そういう時も先生に相談してみてください。
それに「怖い」といった不安がずっとあれば、治療効果も中々出ないので、頑張り損になりかねないです。
治療院によっては「刺さない鍼」もありますし、何より一番大事なのは先生とのコミュニケーションになってきます。
ご自身の身体の症状を抽象的にでも、伝えてもらえると先生も考えやすいのでより治療効果が高まります。
「ここがなんとなく痛む」「この動きでもうピリピリしてきて痛い」「パソコンを使っていると目から辛くなってくる」などなど、普段痛みを感じてくる、その状況だけでも伝えるとわかってもらえますよ。
普段の生活で抱えている身体の悩み、一人ではなく「先生」と一緒に解決させていく方法も有効だと思います。